コートには道行と道中着があります。 四角い道行衿のコートは、留袖や訪問着などのフォーマルな着物に合わせる場合が多いですが、胸元がすっきり見える広衿の道中着は、留袖から小紋まで幅広く着用できます。また、紐で結んで身幅の調整ができるのも道中着の利点です。 こちらは、水色から藤色へのグラデーションが美しい、五本絽の単衣仕立てによる薄物の道中着です。 地紋のようにも見える同系色の大名縞文様が、より縦のラインを強調して、すっきりとした爽やかな装いに仕上げてくれます。 優しげな色合いで合わせやすく、さりげない品の良さも感じられる、魅力ある一枚です。 春の気温が上がる頃から秋の暑さが残る頃まで、春夏秋とスリーシーズン着られます。 「コートを着るのはもみじが色づき始めた頃からで、桜が満開になれば帯付き姿になる」という着こなしのルールがありますが、透ける素材のこちらは塵除けとして、夏場は冷房対策として、軽やかな印象でお召しいただけます。 また、はっ水加工が施してありますので、梅雨時の雨コートとしても重宝しますよ。 西陣で織られた確かな生地で誂えました。 ◆肩身丈　133cm ◆袖丈　48.0cm ◆裄　69.0cm ◆前巾　33.5cm(衿巾7.5cmを含む) ◆後巾　29.5cm ◆はっ水加工済み ◆反端あり しつけは取ってありますが、未使用の新品です。 保管による畳みシワはご容赦ください。