故・長岡鉄男氏考案による『スワン』のコンセプトを継承・小型化を図ったモデルの試作品のキャビネット（諸般の都合で販売には至りませんでした）です。本品は残っていた最終形全８ペアの内の１ペアです。全高735mm。ボディーの部分はLPレコードサイズの正立方体になっています。 キャビネットは、技術的には第2ポートがホーンになった変形ダブルバスレフ。あるいはホーンの中途に空気室（空気バネによる中・低音増強効果）をもたせた変形バックロードホーンと見做すことができるかと思います。この構造はユニットの振動・振幅エネルギーを最大限に利用して低音を増強するよう働きます。聴感においては実際の音楽・演奏上のベースとなる低音域において、豊かな音量と明確なレスポンスをもたらします。また宙吊り状態となった点音源（バッフル効果の排除）により、得てしてソフトに意図された立体音響効果＝ステレオイメージを審らかにするところは、オリジナルの『スワン』に準ずるものと考えます。 表面はパテ埋め・ペーパーがけにて、一応滑らかにはなっていますが、不徹底な面もあります。105mm径のスピーカー取付け穴が加工済みです。追加加工が必要かもしれませんが、現行の公称12cmクラスのユニットが使用できると思います。第１キャビには吸音材が入っていませんので、適宜、ご用意いただく必要があります。観賞魚飼育用品の濾過フィルター用アクリル綿が吸音材として入手が容易です。 配送は２個口になります。１個は通常の送付方法、２個目は別途着払いで発送させていただきます。ご了承ください。