"I PROMESSI SPOSI"（いいなずけ）、Alessandro Manzoni著、全１巻、豪華版、多数の版画入り。ベルガモのIstituto Italiano d"Arti Graficheが1927年出版。全396ページ。イタリア語。 イタリア文学の至宝、マンゾーニの「I PROMESSI SPOSI」です。1827年初出版。イタリアではダンテの『神曲』とならぶ国民文学とされます（Wikipedia）。学校で教えるようで、日本の源氏物語みたいなものでしょうか。 17世紀、コモ湖湖畔のLeccoを舞台とする恋物語で、裏切り、戦乱、ペスト等の世相も入って長編小説となり、通常は全３巻とか４巻が多いのですが、出品は大型の本で、全１巻です。 初出版から100年後に刊行された出品は、本の装幀も良く、表紙の金箔が豪華です。特筆すべきは版画で、薄い半透明の紙で保護されたカラーの版画が35点、同じく保護されたモノクロ版画が12点、加えて各章の冒頭、最後にもモノクロの小版画があります。これらはベルガモの有名な画家、G.P.GALIZZIによるもので、カラーは穏やかな風合いで、モノクロは多分に風刺が効いています。 サイズは、約28.5X22X4cm。約1.8kgと重く、表紙、裏表紙は厚い作りです。 約95年経た古書ですから、それなりの古さ、傷みはありますが、約１世紀昔の古書としては良い状態だと思います。内部の頁には、折れ、破れ、水のシミ、書き込み等ありません。版画も全く傷んでいません。 "I PROMESSI SPOSI"は今でも出版されていますが、多分この本が、これまでの出版の中で一番豪華ではないかと思います。 イタリア文学やイタリア語に造詣の深い方だけでなく、イタリアに関心を持った方なら、聞いたことがある文学作品かと思います。 イタリア語が分からなくても、版画を眺めているだけで、当時のコモ湖畔やイタリアの世情がしのばれて楽しいです。 お手元にいかがですか。