ウクライナから東京の自宅に届いたばかりのロシアン・イコンです。 この情勢下で一ヶ月以上かかりましたが、戦果をくぐり抜け奇跡的に届いた運の強い作品です。 イコンは、ロシア正教会におけるキリスト、聖母、聖人などを聖画像にしたものです。 特に東方教会では、聖堂内や自宅に安置された板絵のような形状のものが一般的です。 (日本でいえば神社でいただいてくる家に飾るお札に近い物です。) 縦31cm、横24.5cm、厚み2cm。 もちろん手描きで、年代から木材には湾曲があります。 あらゆる美術は宗教絵画、特にイコンから始まっており、その意味合いの深さから混乱する精神を表現した現代美術以上の素朴で高い精神性を讃えています。 描かれているのはミラの聖ニコラスです。 バーリのニコラスとも呼ばれ、ローマ帝国の時代、小アジアの海洋都市ミラのギリシャ系初期キリスト教司教であった人物でした。 彼の執り成しによって多くの奇跡がもたらされたことから、「不思議な人ニコラス」とも呼ばれており、多くのイコンに描かれています。 かつて芥川龍之介も"聖人が奇跡を起こすのではなく信心が奇跡を起こす"と書き残しています。私自身は無宗教ですが、人の何かを信じようとする心は奇跡のような無垢な美術を時代に残してきました。 個人的バイイングの経験値から19世紀前後のものかと判断します。 コメント欄よりお気軽にお問い合わせください。"CultBooks買付日誌"で検索していただくとプライベートコレクションや買付の様子を記録してあります。少しづつコレクションを手放していくのでよろしければフォローしていただければ幸いです。ご検討よろしくお願いします。 (Stock ID : ) その他の出品はこちら #CultBooksTokyo